ひざの水って?
ひざに水が溜まるってよく耳にしませんか? 実際に溜まってしまった事がある方も多いと思います。
ところであの水って何なのでしょう??
水の正体は?
ひざを含め体の関節は全て、関節包 (かんせつほう) という袋に包まれています。それぞれの関節には栄養を与えてくれる血管がありません。
では関節はどうやって栄養されているのでしょう?
それは関節液という液が関節包の中にあり、その関節液には関節を栄養する働きがあります。関節液はちょっと薄い黄色みがかった色の水です。
つまり、あのひざに溜まる「水」てやつの正体は関節液なんですね!
ではなぜ水が溜まるのでしょう?
ひざの関節は日常生活や運動、仕事などで日々相当な負担を強いられてます。
そのため、ひざの軟骨がすり減ったり傷ついたり、加齢により変形性膝関節症(へんけいせいひざかんせつしょう)となることもあります。
他にもひざの関節の隙間を埋めている半月板 (はんげつばん) というスペーサーにも傷などの損傷が起こる事があります。
変形性膝関節症 / 膝(ひざ)の痛み 半月板損傷 / ひざの痛み・膝が引っかかる
このため、これらの傷ついた関節の中を治そうとして関節液が多量に出てくるのです。
もちろん、それは膝(ひざ)に栄養を与えて修復しようと体が頑張っている状態なんですね!
ここで、病院では水を抜くっていう話をどこかで聞いたことがあると思います。
水を抜くとクセになるという勘違い。
膝(ひざ)の水を抜くと良くないとか、癖になるなどの話を聞いたことがあるかと思います。
はたして水を注射器で抜くとクセになるのでしょうか?
答えはNOです。 なぜなら関節液は関節を栄養し、傷ついた関節を治そうとして通常よりも多量に水を出しています。
注射器で膝(ひざ)の水を抜いてもまたすぐに水が溜まるのは、この関節液がまだ体が治そうとしてどんどん水 (関節液) を出しているからです。
つまり関節液を体が出している最中にこれを抜いてもまたすぐに溜まってしまいますよね!
この事から「ひざの水を抜くとクセになる」という噂が広まったようです。
ではなぜ水を抜くのか?
結論から言えば単純に水が溜まると、ただでさえ痛みが出ている関節に圧力がかかってしまい余計に痛みが出ます。
病院へ行くとひざを治すというのは直ぐには無理なので痛みを軽減させる処置をとります。
関節液を抜いて圧力を減らし、その後痛み止めの麻酔剤やステロイド剤を注入します。それで痛みは一時的にでも軽減される訳です。
クセにならない方法
せっかく痛い思いをして水を抜いたのにまたすぐに溜まって痛いとの声をよく聞きます。
これには水を抜いた後にサポーター等で圧迫しておくという方法が比較的経過がいいようです。
サポーターは膝(ひざ)全体を覆うものが良く、柔らかすぎない物でさらにずり落ちない物を選びましょう。
膝のサポーターではズリ落ちず適度な圧迫力のあるこちらがおすすめです。
ブラックもありますが、そちらはスポーツ対応できつめに作られているためホワイトよりワンサイズ大きめが安心です。
いかがでしたか?悪者にされていたひざの水は、実は体が治そうとしている良い水だったのですね!