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冷やすとは?冷シップと温シップの勘違い

冷やす、温めるとは?

病院へ行くとケガや痛みがある所を「冷やして下さい」又はよく「温めて下さい」と言われたことがあると思います。

この「冷やす」や「温める」とはどうすれば良いのでしょうか?ここではよくあるこれらの勘違いや正しい方法を確認していきます。

氷嚢

冷やす効果と温める効果

冷やす効果

  • 痛みの緩和
  • 血流抑制
  • 腫れを抑える

急性期の痛みは冷やすことで出血、腫れなどを抑えることができます。そのため痛みを和らげ回復を早める効果を得られます。

温める効果

  • 血流促進
  • 筋緊張を和らげる
  • 疲労物質を流す
  • 新陳代謝を上げる

患部を温めることにより、血流が良くなり疲労回復や筋肉、関節の動きが良くなります。

冷シップと温シップ

まず最も間違いが多い冷湿布 (シップ) についてです。

よくケガをした際に冷シップを直ぐに貼って冷やしたと聞く事があります。また、冷シップで冷やして大丈夫でしょうか?とも耳にします。「冷シップで冷やす」は正しいのでしょうか?

冷シップでは冷やせない?

冷シップというと冷たいシップなので冷やせると思われるのは当然だと思います。

ただ、この冷シップとはつまり普通の「シップ」の事を指します。詳しく言えば冷シップではなく「冷感シップ」です。

冷感シップとは実際に温度が冷たくなっているのではなく、シップにメントール、ハッカ油、サリチル酸メチルなどの冷感成分が含まれていて、その冷感成分のために皮膚を冷たく感じさせます。実際に温度を下げる訳ではないのです。

つまり、炎症や腫れを抑えるための「冷やす」とは冷シップではなく氷嚢 (ひょうのう) やアイスノンなどの実際に冷たいものでなければなりません。
注 ) シップは消炎鎮痛剤なので冷やす事をのぞけば炎症を抑える意味で効果的ではあります。


画像 : 氷を入れて患部を冷やすための氷嚢 (ひょうのう)。

ちなみに熱さまシートや冷えピタなども用途が違うため患部を冷やす事には適しません。必ず氷などの本当の意味での「冷やす」ものを使用してください。

温シップは温まるのか?

温シップは温める時のシップという事は分かりやすいと思います。ただし実際に暖かくなるものではありません。

温シップもまた冷シップと同じでそのものが熱くなる訳ではなく、温かく感じるようにニコチン酸エステルやトウガラシ成分を含ませ温感を得られるようになっている「温感シップ」となります。

温湿布 (シップ) は温かく感じさせるものですが、実際に体が温まった状態に近い、血管を広げて血流を促進させる効果があります。

温シップの注意点

温シップは皮膚に刺激を与える事で暖かく感じ、血流が促される効果があるのでよく使われています。

温シップでは皮膚刺激のあるトウガラシ成分などが含まれているため、皮フへの刺激が強く、かぶれ易いという欠点があります。そのため単に局所を温めたい時はカイロでも充分です。

自宅でできる患部を温めるための方法ではお風呂、ホッカイロ、電気ひざ掛け、温熱パット、湯たんぽなど電気やお湯、レンジで温めて使うものなど痛めた部位に適したものを使用します。

また、体を温める場合では局所よりも全身を温める入浴が非常に効果的です。入浴は全身の血行が良くなり体の疲労を取り除き、硬くなった筋肉や関節を緩め回復を早める作用があります。


冷やす時と温める時

それではどのような時に冷やし、どのような時に温めるのでしょうか?

冷やす時

痛めたところを冷やす時は急性の痛みやケガの時です。また、その他に炎症やスポーツ直後でも冷却は行われます。

痛みやケガの場合

痛めたりケガをして3日間くらいは体に炎症反応が出ます。

熱や腫れを抑えるため患部を冷やすことでその後の痛みを軽減し内出血を抑え回復を早める事ができます。

急性の怪我 (けが) にはRICE (ライス) 処置を行います。→ RICE処置とは

RICE処置。ケガをしたらまず行う事とは?
炎症で熱を持った場合

体に痛みが出た場合、手を当てると患部が熱を出して温かく感じる事があります。

この場合も冷やす事で炎症を抑え熱を下げる効果が得られます。

スポーツの後など

野球の投球やバレーボール、テニスなど肩や体の一部分を酷使した後は冷やす事で熱を取り一時的に血管を収縮させ神経の興奮を抑えます。

ただし、冷やす事で筋肉が硬くなり血流の悪化で回復が遅れるとの見方もあります。

そのため単に体を使ったからアイシングではなく、使い過ぎて熱を持ったものに対して行う事が適切な処置と言えそうです。

元中日ドラゴンズの山本昌投手はアイシングをしない事で有名でしたが、その肘は変形し真っ直ぐに伸びなくなっている状態でそのまま投球を続けていました。

引退した現在も肘は伸びないままです。アイシングとの直接の関係は不明ですが、投球肩や野球肘とアイシングの関係は今後も研究が進められると思われます。

冷やす時の注意点

アイシングをする際、凍傷に注意が必要です。感覚が麻痺して充分にIcingの効果が得られた状態からさらに0度以下で冷やし続けるのは避けましょう。

温める時

患部を温める時は主に急性期 (炎症期) を過ぎた4日〜1週間目より開始します。

炎症期は患部を冷却して血管を収縮させ腫れや熱を抑えますが、その後は逆に温める事で血流を良くし、回復を早めるようにします。

人体は血流が良いほど栄養や酸素が細胞に行き届き、回復が早くなります。

骨折で骨が再び癒合する期間も血流が良い場所ほど治りが早くなります。

打撲や捻挫、肉離れ、疲労なども同じです。

冷やす時間と温める時間

それでは1日にどのくらいの時間Icing (アイシング) で冷やすのか、又は温めるのかの目安を見ていきます。

冷やす時間

アイシングの時間の長さや回数は痛めた症状、場所によりハッキリとは決まっていませんが、目安として15分程度を複数回に分けて行います。

アイシングは血管を収縮させ血流を抑えますが、中途半端に行うと反動で逆に血流を促進する事が起こるので注意します。

患部に氷のうなど15分くらいを目安に当て、1時間くらい間を置いて繰り返します。これを1日5〜6回ほど繰り返します。

冷やされる感覚としては、「痛い→暖かい→ピリピリ感じる→感覚が無くなる」の順に起こります。

感覚が無くなる状態までに15分程度ですが、この状態になればアイシングをストップします。
注 ) 凍傷の危険があるため連続ではこれ以上冷やさないようにします。

温める時間

温める時間ですが、これはアイシングほど注意する必要はありません。

患部を温める温度にもよりますが、温められる時間があれば進んで行うようにします。

ただし最も効果的に温められる入浴には注意点があります。湯温を高くしすぎると急速に血圧が上がりその後は急降下します。

これは高齢者では特に危険ですので、湯温は適温にするよう気をつけます。

まとめ

冷やす、温めることは適切に行うと痛みやケガ、疲労などの回復を飛躍的に高める効果があります。

上手に使い分けてよりスポーツ、仕事、日常生活が快活に行えるよう活用してくださいね!

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