手のひらや足の裏にできるホクロの正体とは!?
そもそもホクロとは?
皮膚 (ひふ) にある「メラニン色素」は紫外線から体を守る役割があります。日焼けして皮膚が黒くなるあれですね!
紫外線をそのまま受けると皮膚が炎症を起こすだけでなく、DNAが破壊されたり皮膚癌になるリスクが高まります。
メラニン色素は皮膚を黒褐色にする事でこれらから身を守る防御反応になります。
ホクロはメラニン色素を作る色素細胞である「メラノサイト」が過剰に働いた場合や日焼け後の皮膚の色素沈着、ストレスなどから発生します。
手のひらや足の裏にメラニン色素は作られない
いくら日焼けをしても手のひらや足の裏は白いままです。これは手のひら、足の裏にメラノサイトが無いことを表します。
メラノサイトが無ければメラニン色素も作られないので、ホクロが形成される事もありません。
では、手のひらや足の裏にできたホクロの正体は何なのでしょうか?
良いホクロと悪いホクロ
一般的なホクロは体中のどこにでも形成されて、それ自体は全く問題はありません。
ただし大きなホクロや目の下の泣きホクロ、鼻の下のホクロなど美容上は気になるものも多くあります。
これらは見た目の問題でしかなく、美容外科(形成外科)で取り除くことも可能なので良いほくろと言えます。
反対にホクロの中でも悪いものがあります。
厳密にはこれはホクロではなく「メラノーマ(悪性黒色腫)」と言われる皮膚の癌(がん)です。
メラノーマは非常にホクロと類似していて専門家でないと見分けることは困難です。
メラノーマには特徴があります。メラノーマとホクロの見分け方は、ホクロの境界(輪郭)が不明瞭となります。
つまり、ほくろは境界がはっきりしていてメラノーマはぼやけています。さらにメラノーマは大きくなるスピードが速く、リンパに転移しやすいため処置が遅れると命にかかわります。
メラノーマは皮膚のどの部分にも発生しますが、中でも手のひら、足の裏にはほくろが作られないので、この部分にできたほくろは悪性のメラノーマである可能性が非常に高くなります。
皮膚癌 (がん) とは?
皮ふがんは大きく分けて基底細胞癌・有棘(ゆうきょく)細胞癌・悪性黒色腫の3種類に分けられます。ホクロっぽいものは悪性黒色腫です。
- 基底細胞癌(きていさいぼうがん)
- 有棘細胞癌(ゆうきょくさいぼうがん)
- 悪性黒色腫(あくせいこくしょくしゅ)
基底細胞癌(きていさいぼうがん)
有棘細胞癌(ゆうきょくさいぼうがん)
硬いことが多く盛り上がる形状をしています。放射線や床ずれ、火傷などの刺激で形成されます。
悪性黒色腫(あくせいこくしょくしゅ)
ほくろと酷似していて進行が速いため非常に危険な癌ですが、早期発見、早期治療であれば完治も可能です。
逆に転移してしまったものは治療が難しくなります。
まとめ
ほくろには皮膚癌の可能性があることもあり注意が必要です。
特に手のひらや足の裏の「ほくろ」は本来メラニン色素が無い場所のため悪性である可能性が高くなります。
この部位にホクロが見られれば早めに病院で見てもらうようにしましょう。