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テニス肘 / 肘の外側の痛み

テニス肘(上腕骨外側上顆炎)

てにすひじ(がいそくじょうかえん)

肘の痛みで最も多いのがテニス肘テニスエルボーと呼ばれるものです。

正式名称は上腕骨外側上顆炎じょうわんこつがいそくじょうかえん)と言います。

痛みの場所は肘の外側の少し骨が出っ張った部分です。肘が痛いと言えばまずこちらを疑います。

テニス肘の症状

肘の外側が、荷物を持ったり中指を動かしたり、雑巾しぼり、蛇口をひねる等の動作で強く痛みます。

強いものでは前腕部 (肘と手首の間) の筋肉まで痛みが広がります。


テニス肘の原因

テニス肘の原因は、手指の使い過ぎ強く握りしめる動作、さらにそれらを繰り返し行うことで手指を動かす筋肉が付いている肘の外側の少し出っ張ったところに炎症を起こし痛みが出ます。

指を動かす筋肉は肘からつながっているんだね!

テニス肘での手指の使い過ぎとは正にテニスのバックハンドで打つ動作やパソコンの打ちすぎ、自転車の急ブレーキ、庭の枝を枝切りばさみで力を入れて切ったりする動作です。

ただ単に使い過ぎだけではなく力を入れて何かを握りながら手指に強い力が加わった際、非常によく発症します。

MEMO

中指を伸ばしたまま大きく上下に動かしてみてください。肘のすぐ下の筋肉がピクピク動くのが見えます。

この筋肉を肘の方向へ辿って(たどって)行くと肘の外側の骨の出っ張りに着きます。ここがテニス肘の場所です。

テニス肘の検査法・診断

上腕骨外側上顆炎 (テニス肘) の検査法は3つあります。

  1. Thomsenテスト
  2. チェアテスト
  3. 中指伸展テスト

検査1. Thomsenテスト

痛みがある手の甲を上から抑えながら、その状態で手首を力いっぱい反らすと肘に痛みが出る。

検査2. チェアテスト

両手の手の甲を上にして椅子の背もたれの上の部分を握り、そのまま持ち上げると肘に痛みが出る。

検査3. 中指伸展テスト

痛い側の手の甲を上にして中指を伸ばします。その状態で上から中指を抑え、力いっぱい抵抗して中指を持ち上げると肘に痛みが出る。

もう一歩知りたい方
テニス肘の関連筋肉は橈側手根伸筋・短橈側手根伸筋・総指伸筋です。

テニス肘は一度発症すると長期にわたって痛みが出ます

これは例えばスポーツやピアノなど日常習慣的に続けている原因動作をやめられない事にあります。

特に利き手の場合、通常生活でも手指を使わない訳にはいかないのでどうしても肘に負担がかかってしまいます。

テニス肘の治療法

  1. 物理療法
  2. テニス肘バンドを活用
  3. テーピング
  4. 局所麻酔
  5. 安静

治療 1.物理療法

痛みが出始めて3日間程は炎症期になりますので肘を冷やします。炎症が治る4日〜1週間目からは患部をよく温め血流を促します

その後、電気や前腕 (腕の肘から下の部分)と肘の上の筋肉をよくマッサージして、手首のストレッチを行う事によって痛みが比較的早期に改善されます。

治療 2.テニス肘バンドを使用

テニス肘は肘から指を動かす筋肉が引っ張られて発症します。

そのため、肘の少し手前  (肘の少し下) の筋肉を細いバンド (サポーターと書いた方が分かりやすいかも) を巻くことにより、指を動かしても肘まで力が伝わらないようにします。

スポーツや仕事、趣味でどうしても使いながら治すといった場合にとても効果的です。


エルボーバンドはテニス肘、ゴルフ肘の両方に対応する下の物がおすすめです。

テニスをされる方で肘を痛めている、または肘を痛めたことがあれば必須のアイテムです。

ゴルフ肘について詳しくはこちら ⇩

ゴルフ肘 / 肘の内側の痛み

こちらはサイズは表記より少しきつめなのでワンサイズ大きめを購入されると良いかと思います。

治療 3.テーピング

皮膚がかぶれにくい方は少し硬めの伸びるテープで肘から手までを筋肉に沿って貼ります

テニス肘バンドよりは固定力は弱いですが、指を動かす筋肉の補助となり、回復を早めます。

治療 4.局所麻酔

肘の患部へ直接麻酔剤ステロイド注射を打ちます。

即効性がありその場で痛みはほとんど感じなくなりますが、また数日で痛みが出でしまう事も多いです。

治療 5.安静

テニス肘は使い過ぎの事が多い為、一番は腕の筋肉を休ませる事です。

使いながらの場合、長い人で数ヶ月から数年に渡り痛みが続く方もいます。


テニス肘は痛みもしつこく日常生活においても不自由なので、原因である生活スタイルも見直しましょう。

テニス肘って言うけどテニスしてなくてもなるんだ!

まとめ

テニス肘はテニスをしている方はもちろん、植木の枝をハサミで切ったり、現代ではパソコンやテレビゲームなどで痛めることも多くなっています。

そのためテニス肘を患う方の数は増え続けています。

この疾患は趣味であったり、職業であったりの避けられない繰り返しの動作(作業)で発症するので、痛みの回復速度よりも日々の負担が上回ってしまい、痛みが長期化しやすくなります。

環境を変えるのが難しいケースが多いと思いますので、エルボーバンドやその他のサポーターを使用しながら、肘への負担を減らし回復速度を上回せる方向に持っていきましょう。

しつこい痛みですが、ほとんどの方は治る疾患ですので諦めずに頑張って下さいね!

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