「しもやけ (霜焼け) 」と聞けば昭和世代では誰もが一度は経験するほど身近な冬の風物詩ですね。
最近ではしもやけになった事が無いと言う声もよく耳にします。
しもやけを知らない人は一体どう言うものなんだろう?と思われるでしょう。
ここではそんな「しもやけ」について少し理解を深めたいと思います。
しもやけとは?
「しもやけ」は別名「凍瘡 (とうそう) 」とも呼ばれ (誰も呼びませんが、、) 皮膚が寒さで血行不良を起こす事で鼻や手足などに現れる炎症症状です。
手足でも特に指に多く、しもやけになった指は赤く腫れ上がり強いかゆみを伴います。
さらに痒みのために掻きむしると、ズキズキした痛みとさらに強い痒 (かゆ) みとなります。
しもやけの治し方
冷えにより血流障害で発症する「しもやけ」は温めたり、マッサージ、保湿や保温のための軟膏、内服、ステロイド剤などが使われます。
温めはもちろん血流を良くするために行います。またお湯と冷水を交互に行う事で、血流をより促進させる事ができます。
血流をよくする意味ではマッサージなども行われますが、強くし過ぎると逆効果となります。
塗り薬としてユースキンAやオロナイン軟膏も効果があります。
また、かゆみのため掻き壊して傷ができてしまった場合、温めたり軟膏を使うと悪化してしまうので、まずはその傷から治します。
腫れがひどく、傷などから出血してくるものもあるので、症状が重い時は皮膚科や形成外科を受診するようにしましょう。
しもやけになる様々な原因
原因 1 . 外的要因
「しもやけ」は寒さで起こる皮膚 (ひふ) の炎症です。
ただし、寒さだけではしもやけになる事は少なく、実際は冷えてから暖まる間での温度差で炎症が起こります。
どういうことかと言いますと、例えば手で雪遊びをしたとします。徐々に手がかじかんで感覚がなくなってきます。
この状態ではしもやけにはなり難く、この状態からいきなり熱いお湯やストーブに手をかざして急激に温めると「しもやけ」になるリスクが高まります。
つまり冷えた状態からいきなり高い温度で温めないことが重要です。
この事は東北地方ではご存知の方が多いようです。
逆に言えば冷えてしまった手足はぬるいお湯などで時間をかけてゆっくりと温めてあげれば、あの痛痒い「しもやけ」を極力防ぐ事ができます。
原因 2 . 先天的な体質
「しもやけ」は手足が冷えて起こる皮膚の炎症ですが、体質的になり易い方がいます。
その方とはいわゆる「冷え性」で、冬になると手足が冷たくなり、指の感覚がほとんどなくなるほどの方もいます。
そのような方は、特に手首や足首から先が極端に冷たく、一度冷えてしまうと自然にまた手足が暖まる事は非常に困難です。
そのため「しもやけ」になるリスクが高くなります。
原因 3 . 他の疾患からなるもの
「しもやけ」になるには「冷え」という原因がありますが、手足が冷える原因として色々な疾患があります。
各疾患の説明はここでは割愛いたしますので、気になる方は改めて調べてみてください。
これらの様な疾患により、手足に行く血管の血流が悪くなり冷えることで「しもやけ」になりやすくなる傾向があります。
しもやけの予防法は?
しもやけになる原因は肌の露出部が冷える事で炎症を起こすので、極力フードや手袋などで覆うなどの対策が必要です。
さらに「カイロ」など温めるグッズを利用すると効果的です。
また、濡れてしまった手袋や靴下は早めに交換するようにします。手足に水分がついてしまったらなるべくきれいに拭き取るなど、体温がなるべく奪われないようにしましょう。
最も重要な事は、先述ように温度差が激しいと「しもやけ」になり易いため、冷えた手足などを急速に温めないようにします。
まとめ
冬になると当たり前のように患っていた「しもやけ」は、外遊びの減少や床暖房などの発達、衣類の進化などで今では少なくなっています。
それでも冬がある限りしもやけは無くなることはありません。そして前述のように手足が冷えた状態から急速に温める事で、しもやけになるリスクが高まる事も分かってきました。
予防法を徹底して行うことでリスクを減らし、寒い冬を乗り切りましょう。できればあの辛いしもやけには二度となりたくないですね!