パーキンソン症候群
ぱーきんそんしょうこうぐん
パーキンソン症候群とは、手足のふるえや足のすくみ、筋肉のこわばりなどの症状が出る疾患です。
同じ症状の疾患にパーキンソン病があります。「パーキンソン病」は「パーキンソン症候群」と明確に区別されます。
少しややこしいですが、パーキンソン症候群はパーキンソン病以外の原因で発症し、パーキンソン病と似た症状が出るものの総称です。
パーキンソン症候群の原因
パーキンソン症候群と診断されるにはパーキンソン病ではない事が確認される必要があります。
- パーキンソン病 : 効果がある。
- パーキンソン症候群 : 効果なし。
薬剤・脳血管障害・神経変性疾患を特定できるかどうか。
- パーキンソン病 : 原因である薬剤・脳血管障害・神経変性疾患を特定できない。
- パーキンソン症候群 : 原因である薬剤・脳血管障害・神経変性疾患を特定できる。
パーキンソン症候群では原因となるものがあり発症します。
- 薬剤の副作用 (スルピリドなど)
- 脳血管障害の後遺症
1.薬剤の副作用
抗ドパミン薬、抗精神病薬、降圧剤、吐き気止め。
2.脳血管障害の後遺症
脳梗塞、脳出血、神経変性疾患。
パーキンソン症候群の症状
パーキンソン症候群はパーキンソン病と同じような症状が出ます。
- 安静時振戦
- 筋固縮
- すくみ足
- 姿勢反射障害
1.安静時振戦 (あんせいじしんせん)
安静にしている時でも手足が小刻みに震えてしまいます。
2.筋固縮 (きんこしゅく)
手足を他者が動かそうとすると筋肉が突っ張りギクシャクした感覚が出ます。
3.すくみ足
歩き出しや方向転換時にすぐに足が前に出せなくなります。
4.姿勢反射障害
バランスを崩すと姿勢を戻す事が出来ずにそのまま倒れてしまいます。
パーキンソン症候群・パーキンソン病の症状は「パーキンソニズム」と呼ばれます。
その他、パーキンソン症候群では自律神経疾患や精神疾患も現れる事があります。
パーキンソン症候群の治療法
まず原因となっているものに対しての治療が先決です。パーキンソン病で使われる治療薬の「Lドパ」はパーキンソン症候群には効かない事が多いです。
薬剤性パーキンソン症候群の場合はその薬剤を中止します。脳血管障害からくるものはその治療となります。
パーキンソン症候群では運動機能のリハビリが必要です。手足の筋力強化や歩行訓練、ストレッチなどを行い、日常生活動作を確保します。
「パーキンソン症候群」や「パーキンソン病」と間違えられやすいものに「本態性振戦 (ほんたいせいしんせん) 」があります。
本態性振戦について詳しくはこちら ⬇︎